支払い保険金の急増が続く(日本損害保険協会)
2018年度 1兆5695億円
2019年度 1兆0099億円
3月19日 日本損害保険協会は、復旧工事遅延のため集計が遅れていた2019年度3月9日現在の自然災害による支払い保険金(火災、自動車、新種計)が、台風15号(房総半島台風)台風19号(東日本台風)10月25日大雨合計で1兆99億円にたったと発表しました。
世界で史上最高のCO₂を排出した2018年度に記録した過去最高の支払保険金1兆5695億円に次ぐ2度目の1兆円台となりました。
しかし、罹災した保険契約者にとって、支払われる保険金は家屋の修繕や生活の立て直しに要する経済的損失からみればその一部の補填に過ぎません。
巨大化、頻発化する自然災害の要因となっている地球温暖化にともなう気候変動危機に対して、世界は危機感を共有し、脱炭素化に向けた取り組みを強化しています。
我が国の損害保険業界も、石炭火力発電の保険契約引き受け停止など、その社会的責任をどのように果たしていくのか、世界からも注目されています。
【2019年9月20日 グローバル気候マーチでの グレタさん】 |
★ニュースでオーストラリアの森林火災が報じられていますが、焼失は韓国の国土面積に相当し、コアラを始め十億匹以上の動物が犠牲になっています。太平洋の真ん中にあるマーシャル諸島は平均海抜が約2メートルですが、海面上昇により人家やオフィスの前まで波が打ち寄せる地域があるそうです。
★世界的規模で、気候変動の抑制を求める運動が広がっています。昨年9月末に行われた「グローバル気候マーチ」には、185か国で760万人の市民が参加しました。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17歳)の訴えに応えて、世界の若者が声をあげています。
★今の緊急事態を前にして、温室効果ガスを削減するために私たち一人一人が何をすべきか真剣に考える時だと思います。そして損害をリアルに捉えている損保業界は、転換のためのリーダーシップを発揮してほしいと切に願っています。
(戸塚 祐子 :首都圏あいおい 第28号 「会員の広場」より)
(戸塚 祐子 :首都圏あいおい 第28号 「会員の広場」より)
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